北海道新聞2018年11月17日掲載

北海道新聞に私達の活動及び
アルバムのご遺族情報提供を求む記事が載りました。

Web版 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/249066?rct=n_war

旧日本兵の写真帳
家族に返したい 米女性が旭川で情報収集

【旭川】太平洋戦争に出征した元米海兵隊員の遺品の中に、サイパン島周辺から持ち帰った旧日本軍兵士の写真帳が見つかった。写真の撮影場所などから、旭川で編成された旧陸軍歩兵第89連隊所属の兵士の可能性が高いとして、遺留品の返還活動に取り組むジャガード千津子さん(66)=米イリノイ州在住=が16日、旭川市を訪れ、情報収集を行った。

 写真帳は元米海兵隊員のアール・パルマーさん(1月に93歳で死去)が米フロリダ州の自宅に保管していた。長女が遺品の中から発見し、ジャガードさんが所属する市民団体に調査を依頼した。

 集合写真のほか、青森県弘前市や旧満州(現中国東北地方)で戦友と撮った写真など約80枚が収められている。ジャガードさんは8月、旭川市内の協力者を通じ、毎年6月に第89連隊の慰霊祭を行っている北海道護国神社に写真のコピーを送り、協力を求めていた。

 ジャガードさんは16日、護国神社を訪問し、鎌田友樹権禰宜(ごんねぎ)から「家族のもとに返せるよう協力する」との回答を得た。鎌田さんによると、写真に書き込まれた名字を基に、第89連隊の名簿などで該当する人を見つけて関係者に連絡を取っているが、現時点で手掛かりはつかめていない。

 ジャガードさんは、パルマーさんが保管していた遺留品約110点を携えて10月29日に来日。岐阜、長崎、山形県で遺留品を返還するなどしてきた。「日本人の物は日本に返したい」と、情報提供を呼び掛けている。問い合わせ先は電子メールctjagg@gmail.com。(川上舞)